教育振興会ホームページより
- 公開日
- 2017/01/27
- 更新日
- 2017/01/27
お知らせ
Q 自分の意見が言えない
息子は、小さいときからおばあちゃん子で、今も、ちょっとしたことでも自分で決められません。2年生になる弟とは、仲よく話をしています。先日の休みに家族で遊びに行くことになったのですが、なかなか自分の意見がはっきり言えずに、「どこでも・・・・。」と言う程度なのです。このままでは、自分の意見一つ主張できない、頼りない人間になってしまいそうです。
A 家庭の事情で祖父母に子育てを任せ、ご両親が働きに出ている家庭では、よく見られる様子ですね。例えば、両親が帰宅した夕食時、「○○ちゃん、今日の写生大会はどうだった?」と、お母さんが聞くと、間髪を入れず「運動場の大きな木を描いたんだよね、○○ちゃん。」と、おばあちゃんが子供の話すことを代弁してしまいます。子供は、ただ「うん。」と、ひと言答えるだけ。幼いころからこんな生活が続くと、自分の答えなければならないことは全部、周囲の大人が言ってくれるからと、自分の力で考える姿勢もなくなってしまいます。
お子さんの場合も、こんな状況ではなかったでしょうか。このままでは、お子さんの将来のためにも決してよいとはいえません。ご両親の働きかけで、主体的な姿勢を育ててやるようにしてほしいものです。「○○ちゃんは、ラジカセが欲しいでしょう。」というように、周囲から回答を気軽に代弁したり、お子さんの答えを周囲の人が取ったりする。こんなことがないようにすることが、最も大切です。それには、ご両親を中心に、ご家族が協力して、お子さん自身が自分はこうしたいという考えを出すようにさせてください。
最初は多少、お子さんが悩んだり、苦しんだりすることもあります。しかし、自分の考えをはっきり言えると、何をするにも自信がついてくるものです。自然に行動もきびきびしてきます。お子さん自身で「ぼくは、こうしたい。」とか、「ぼくは、こう思う。」と、はっきり意思表示できる習慣づけを、根気よくしてあげてください。
自分の考えを主張できる子は、学校の仲間や友達から信頼されます。自分の力で判断したり、問題を解決したりする力も育ってきます。簡単に判断できる身近なことから、「○○ちゃんはどう思うの?」と、お子さん自身の考えを引き出す努力をしてあげましょう。