答辞
- 公開日
- 2019/03/05
- 更新日
- 2019/03/05
富貴中より
冬の寒さも和らぎ、春の暖かさを感じる季節となりました。本日は、私たちのために、盛大な卒業式を開いていただき、ありがとうございます。
今、ここに立つと、あふれるほどの思い出が鮮明によみがえってきます。
「一人一役」を意識し、全員が活躍した林間学習。入学直後の宿泊研修では、時間にそろわずに何度もやり直しをした五分前集合を、全て成し遂げられたことで、一年間の成長を実感しました。キャンプファイヤーの、ゲームやスタンツで、地響きとも思えるほどの息の合った歓声や笑い声がこだまし、学年が一つになり、最上級の盛り上がりとなりました。
最高学年となった三年生。修学旅行の二日目、分散研修で首都ならではの企業で学び、将来に向けて考えました。その後大江戸温泉物語に集まり、学年大集会を行いました。このときの盛り上がりも林間学習に負けないものでした。有志やクラスの出し物で全員が笑顔になり、忘れられない思い出になりました。
絆が一段と深まった体育祭。応援合戦の演舞は夏休みから練習を重ねてきました。クラスで意見がぶつかり、振り付けがまとまらず…なかなか気持ちが一つになりませんでした。当日になっても演舞を変更し、不安は残るまま本番を迎えました。しかし演舞が始まると、みんなの表情が変わり、気持ちが一つになったと感じました。例年やってこなかった学年演舞にも挑戦し、富貴中に新たな1ページを加えられたことに、大きなやりがいを感じました。
そして先日の合唱祭。クラスの発表が終わった後、舞台裏では多くの人が心通ったうれしさに抱き合いました。必死になって練習してきた日々を思い返し、クラスで何かを作り上げる最後の行事が終わってしまったと思うと、自然と涙があふれました。学年合唱「大地讃頌」ではホールに響き渡る自分たちの合唱に震えました。たくさんの拍手をいただき、感動を呼ぶ合唱ができたことに喜びを感じました。
林間学習、修学旅行、体育祭、合唱祭。私たちの全力を『伝説』と言って認めてもらえた行事になりました。
そして、私たちを人として大きく成長させてくれた部活動。私は部長として、部全体の様子を気にする必要がありました。夏前には最後の大会にむけ練習が激しくなり、つらい、苦しい、やめたいと口にしたくなることもありました。部長という立場でなければもっと自分のしたいことができるのに、、と思ってしまう時期もありました。そんなとき、いつも私に寄り添って力をくれるのは、仲間の存在でした。つらい練習に耐え、頑張った後の達成感、部活の仲間を互いに認め合い、切磋琢磨することで生まれる力の大きさ、たくさんのことを気づかせてくれました。
この三年間、私たちの心の支えとなってくれた家族。部活のこと、進路のこと、たくさん心配をかけました。たくさん反抗してきました。それでも安心して頼れるのは家族でした。どんなことも真剣に受け止めてくれて、話を聞いて、励ましてくれて…ありがとう。家族の大きな優しさに応えられるよう、これから先も、何事にも努力していきます。見守っていてください。
先生方。感謝してもしきれません。私たちが間違ったことをしたときには、厳しく指導してくださいました。悩み事には、親身になって話を聞いてくださいました。数々の新しいことに挑戦させてくれ、『伝説』と言ってもらええる行事を作り上げられたのは、先生方が見えないところでたくさん支えてくださったからできたことです。こんなにも私たちのことを思ってくださる先生方に出会えて、本当に良かったです。
在校生のみなさん。私たちは、先輩たちの伝統を引き継ぎながらも、新しいことにも挑戦しようと全力で取り組んできました。部活、勉強、日常の細かい決まり、何でこんなことを真剣にやらなくてはいけないのか。今はそう思う人もいると思います。ですが何事も全力でやればその意味が分かります。分かるまで全力でやり切ってください。。。富貴中学校をよろしくお願いします。
最後に三年間一緒に過ごしてきた仲間、「あなたへ」。ついにこの日が来てしまいました。当たり前に朝、顔を合わせ、授業を受け、給食を食べ、「また明日ね」と家に帰る日々。ずっと続いていくような気がしていました。今日はもう「また明日」とは言えません。明日からみんなに会えなくなると思うと寂しさがこみ上げてきます。特別なことはしなくていい、ただみんなと他愛もないことをたくさん話していたい。。
それでも時間は待ってくれません。今は寂しいけれど、三年間共に過ごしてきた日々は「証」となって心の中で輝き続けます。私は行事になると普段からは考えられないくらい、全員が全力になって、助け合って、何より楽しむことができる、かっこよくて優しいみんなが大好きです。こんなに毎日を楽しく過ごせる学年の仲間でいることができて、幸せでした。
私たちは、105個の夢や目標に向かって、全員で作り上げた『伝説』を自信に変え、今、「次の空へ」と飛び立ちます。富貴中学校で出会えたすべてのみなさん、ありがとうございました。
最後となりましたが、富貴中学校のさらなる発展をお祈りし、答辞と致します。
平成31年3月5日
卒業生代表