学校日記

朝会での話(松について)

公開日
2015/11/16
更新日
2015/11/16

校長より

  • 494259.jpg
  • 494260.jpg

https://taketoyo.schoolweb.ne.jp/2320091/blog_img/14065608?tm=20240822110216

https://taketoyo.schoolweb.ne.jp/2320091/blog_img/14070597?tm=20240822110216

 この土日は、種子島付近で地震と津波が発生したり、フランスでは大変なテロが起きたりしました。日本でも、来年、この近くでサミットが開かれますから不安を感じました。

 さて、私にはたいへん悪い癖があって、仏像や歴史遺産が「見たい」と思うと我慢ができなくなります。先日も、京都まで車を走らせ「永観堂」というお寺に行ってきました。永観堂は京都で一・二を争うほど、もみじで有名なお寺ですから紅葉の時期には近づけません。「紅葉する前に」と思ったら我慢できなくなりました。
 永観堂というお寺は、銀閣の南、つまり京都の東山にあります。
 この永観堂はもみじ以外に、変わった仏像があることでも有名です。私はその仏像・阿弥陀如来像が見たくて片道130キロも車を走らせました。でも、今日はこの阿弥陀如来像の話はしません。永観堂でもう一つ有名な、松の木の話をします。「三鈷の松」という松です。

 富貴中にも校門の両側に立派な松があります。松は富貴中を象徴する大切な木です。
 40数年前、ちょうどこの体育館のあたりに村の神社(熊野神社)があり、そのお参りの道(参道)の松並木が今の校門の両側にある松です。富貴中の校章の「富貴」という字の下に、松葉がクロスして描かれていますが、これは「富貴」と「大足」の子供たちが仲良くするということを表しています。

 戻って、永観堂の「三鈷の松」ですが、三鈷の「鈷」という字は股という意味で、「三鈷」とは三つ股の武器である銛(もり)を表しています。仏教を妨げるものを追い払う武器です。
松葉といえば普通は二つに分かれているものです。でも、永観堂の「三鈷の松」は葉先が三つに分かれているのが特徴です(右写真)。だから「三鈷の松」と呼ばれています。
 「三鈷の松」の三つの葉が意味するところは、「智慧・慈悲・まごころ」であるとされます。
 
 富貴中の校歌にも三つの「こころ」が歌われています。「知情意」です。まさに、三鈷の松の葉が意味する「智慧・慈悲・まごころ」とぴったり重なります。
 富貴中学校の目指しているところと、この「三鈷の松」の意味しているところは同じです。この「三鈷の松」を見て、富貴中学校の目指すところを私は再確認しました。また、そんな高みを目指している富貴中学校を、改めて誇りに感じました。

 「三鈷の松」の松葉を持っていると、「智慧・慈悲・まごころ」の三つの福を授かると言い伝えられます。みんなにも三つの福が授かるといいなあと思っています。この松葉は、校長室の前に掲示しておきます。私が見に行った仏像、紅葉の様子(左写真)もあわせて貼っておきます。校長室前を通ったら見てください。